特別方式の遺言「一般隔絶地遺言」

特別方式の遺言とは、病気その他の特別な事情によって死期が差し迫った状態にあることを理由として、普通の方式による遺言とは異なる簡易な方法によることが、法律上特に認められている遺言のことをいいます。
「一般隔絶地遺言」は、こうした特別方式による遺言の一種であり、伝染病のために行政処分によって交通を断たれた場所にある人が行うことができるとされているもので、民法第977条に規定されています。民法の条文としては伝染病のみが挙げられていますが、実際には伝染病以外の他の理由による行政処分で交通を断たれている場合にも使えるものです。
この遺言形式による場合は、警察官1人および証人1人以上の立会いがあれば遺言書を作成することが可能となっています。ただし、書面による遺言書を遺言者が作成することが必要で、口頭による遺言は認められていません。また、遺言者、筆者、警察官、証人がそれぞれ署名して、印鑑を押すことも必要となっています。
このような方式による遺言は、緊急やむを得ないために法律上特に認められているものですので、もし遺言者が普通の方式によって遺言をすることができるようになったときから6か月間生存したときには、特別方式の遺言は無効となります。

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